なぜアフェレーシス(成分採血)が必要か

樹状細胞ワクチン療法の効能は、投与する樹状細胞の数によって大きく左右されます。

再発予防
樹状細胞ワクチン療法は、患者さまの血液中の単球という成分を採取し、培養することで樹状細胞へ変化させ、ワクチンを作成します。樹状細胞ワクチン療法にとって、完成したワクチンに含まれる樹状細胞数が重要であるにも関わらず、今の医学では樹状細胞を人為的に増やすことは極めて困難とされています。
従って、「採血時にどれだけたくさんの単球を採取できるか」が第一に大切なポイントであり、採血方法は、通常の採血(全血採血)とアフェレーシス(成分採血)がありますが、当クリニックでは多くの単球を確実に採取できるように、採血方法として「アフェレーシス(成分採血)」を行っています。

 

※下表はアフェレーシスで採取した場合と、通常の採血(全血採血)で採取した場合との単球数の比較です。

50mlの全血採血を行った場合 50mlのアフェレーシス(成分採血)を行った場合
(当クリニック値)
約525万~3150万個 約4719万~13億4688万個

当クリニックでは160mlのアフェレーシス(成分採血)を行っており、その場合、採取できる単球数は約1億5100万~43億1000万個となっています。

 

参考

国内外を問わず免疫関連の学会では、樹状細胞ワクチン療法を実施する際の最低基準として1回あたり500万個以上の樹状細胞数の投与が推奨されており、現在一般的に行われている方法では、採血にて採取された単球のうち、培養工程によって約1/4が樹状細胞としてワクチンになることから、1回分としては単球が最低2000万個必要ということになります。
当クリニックでは1回あたり500万個ではなく1000万個の樹状細胞投与を基準としています。

 

このように樹状細胞ワクチン療法においては、採血にて採取される単球の数が重要であり、当クリニックではそのためにアフェレーシス(成分採血)を採用しています。