卵巣がん

卵巣がんとは?

卵巣がんは早期発見が難しく、英語では「silent disease(沈黙の病気)」と呼ばれています。かつては死亡率60%を超えていましたが、最近では早期発見が増えてきました。しかし、初期症状がほとんどないため、依然として発見が遅れるケースが目立っています。
比較的早い時期に現れる症状はお腹回りの変化で、ウェスト回りが太くなったり、お腹に張りが出てきたりします。また月経不順や不正出血などが伴います。
卵巣がんの治療は手術を最優先します。術後の5年生存率はステージI期で91%。手術後は抗がん剤を使い、再発・転移を防ぎます。卵巣がんは比較的抗がん剤の効果が現れやすい病気ですが、再発、転移した場合は完全にがんを死滅させることは困難です。

種類

卵巣を覆う表層上皮や卵巣間質が腫瘍化した場合を「表層上皮性・間質性腫瘍」、卵胞または黄体に由来する場合は「性索間質性腫瘍」、卵子に由来する場合は「胚細胞腫瘍」と言います。
由来細胞を決定した後、良性腫瘍、境界悪性腫瘍、悪性腫瘍と悪性度を分類します。境界悪性腫瘍は前がん状態ではなく低悪性度のがんです。
表層上皮性・間質性腫瘍の悪性腫瘍を卵巣がんということが多いです。

症状

特に早期の場合は自覚症状がなく、発見した時にはかなり進行しています。比較的早い段階で現れる症状として、お腹回りの変化で、ウェスト回りが太くなる、お腹が張っているなどがあります。さらに進行すると月経不順や不正出血などが起き、食欲の低下や高熱、腰痛、足のむくみ、排便・排尿障害などの症状が現れます。

原因

卵巣がんのリスク要因には、少ない出産回数や肥満、ストレスによる免疫力低下などがあげられます。他にも遺伝的要因も考えられており、家族に卵巣がんを発症した人がいる、子宮内膜症がある人などもリスクが高まります。

生存率

術後の5年生存率はステージI期で91%、ステージⅡ期は72%、ステージⅢ期では31%、ステージIV期になると12%です。
(国立がんセンター中央病院 卵巣癌がんの治療成績2005年より)

再発・転移

卵巣がんが転移しやすい部位はリンパ節や肝臓、肺、腹膜、骨や脳などが挙げられます。

治療

治療には外科手術、放射線治療、抗がん剤治療があります。手術では一般的に卵巣と大網(たいもう)の切除を同時に行います。がんの大きさや広がりなどによっては腹膜のリンパ節と腸管なども切除します。
ステージⅢ・Ⅳ期になると病巣をすべて取り除くことは難しくなり、抗がん剤治療でがんを縮小させてから卵巣・卵管・子宮と転移のある骨盤腹膜を含めて切除します。
手術後は積極的に抗がん剤を使い、再発を防ぎます。
大抵の卵巣がんは抗がん剤に比較的反応し易いこともあり、長期間に亘って幾種かの抗がん剤治療を受け続けられ、その上で、当クリニックを受診される患者さまが少なからずおられます。
 
当クリニックでは、このがんが多様な種類のがん抗原を表現しているという論文報告等を基にして、概ね4種類のがん抗原を用いる樹状細胞ワクチン治療を患者さまにお勧めしています。また、必要と判断すれば活性化Tリンパ球療法も併せて、積極的な免疫治療を行っています。