腎臓がん

腎臓がんとは?

腎臓は背骨を中心にした左右にあるソラマメの形をしている臓器で、ちょうど腰の高さ辺りにあります。腎臓は尿を作って体内の老廃物を排出する大切な役割を担っています。ここにできるがんが腎臓がんです。腎臓がんには、尿細管から発生する腎細胞がんと、腎盂にできる腎盂がんがあります。それぞれ性質が異なりますが、一般的には腎細胞がんを腎臓がんと呼んでいます。この項では腎細胞がんのみを取り扱います。
腎臓がんは比較的男性に多く40代~60代にかけての発症が最多です。進行が比較的緩やかながんと言われており、血尿や持続的な腰痛などの症状が現れたときには、かなり進行しています。

種類

腎臓がんは大きく二種類に分けられ、1つは「腎細胞がん」、もう1つは「腎盂がん」です。
「腎細胞がん」は、腎臓本体、尿細管内から発生するがんで、一般に言われる腎臓がんとは腎細胞がんになります。
また腎盂、尿管、膀胱、尿道の一部にできるがんは「腎盂がん」になります。腎盂がん、尿管がんと呼ばれていますが、殆どは「腎細胞がん」と違い、膀胱にできるがんと同じ種類の「移行上皮がん」と呼ばれ区別されています。
この2つの腎臓がんの分類の他、約50歳以上に多い悪性腫瘍と小児に発生する「ウィルムス腫瘍」があります。

症状

腎臓がんの3大症状として「血尿・疼痛・腫瘤触知」が知られています。しかし、これらの症状が現れたときにはかなり進行しています。
腎臓がんは初期症状がほとんどありません。進行すると血尿や腹部のしこり、わき腹の痛み、食欲不振、貧血、発熱などの症状が見られます。また腎臓がんの2割は肺や肝臓、そして脳、骨などに転移して初めて発見されています。

生存率

術後の5年生存率はステージⅠ期で100%、ステージⅡ期は96%、ステージⅢ期では88%、ステージⅣ期になると30%です。
10年生存率ではステージⅠ期で100%、ステージⅡ期は82%、ステージⅢ期では75%、ステージⅣ期になると8%です。

参考)
国立がんセンター中央病院2005年データ

再発転移

腎臓がんが転移しやすい部位は肺や骨などが挙げられます。

治療

治療には主に外科手術が行われます。一般的には腎臓を全摘出し周囲の組織も一緒に取り除きます。またステージⅠ期の4㎝以下のがんは病巣と腎臓の一部を取り除きます。他臓器原発がんと違い、ステージⅣ期で肺や肝臓への転移がある場合でも腎臓の全摘出をすることが少なからずあります。腎臓がんは放射線や抗がん剤の効果がほとんど無く、手術後はインターフェロン、IL-2療法などで再発防止に努めます。 同様に、転移、再発に対してインターフェロン、IL-2 、そして昨今は数種の分子標的薬などが治療で用いられていますが、それらの有効率は決して高くないようです。

一方、従来から悪性黒色腫と同様、腎細胞がんに対しての免疫療法が数多く試みられて来ており、免疫療法は、インターフェロンや分子標的薬などの治療と組み合わせることで相加、相乗効果が期待されます。