腎臓がん

症状

腎細胞がんの3大症状として「血尿・疼痛・腫瘤触知」が知られています。しかし、これらの症状が現れたときにはかなり進行しています。
腎細胞がんは初期症状がほとんどありません。進行すると血尿や腹部のしこり、わき腹の痛み、食欲不振、貧血、発熱などの症状が見られます。また腎細胞がんの2割は肺や肝臓、そして脳、骨などに転移して初めて発見されています。

生存率

手術後の5年生存率はステージⅠ期で100%、ステージⅡ期は96%、ステージⅢ期では88%、ステージⅣ期になると30%です。
10年生存率ではステージⅠ期で100%、ステージⅡ期は82%、ステージⅢ期では75%、ステージⅣ期になると8%です。

参考)
国立がんセンター中央病院2005年データ

再発転移

腎細胞がんが転移しやすい部位は肺や骨などが挙げられます。

治療

治療には主に外科手術が行われます。一般的には腎臓を全摘出し周囲のリンパ節を含む組織も一緒に取り除きます。またステージⅠ期の4㎝以下のがんは病巣とがんが発生している腎臓の一部のみを取り除く場合があります。また、他臓器原発のがんと違い、ステージⅣ期で肺や肝臓への転移がある場合でも腎臓の全摘出をすることが少なからずあり、これについては、過去に腎臓を摘出することで稀ながら、転移がんが消失した事例が幾つか報告されていることが理由であろうと考えられます。 因みに、腎臓がんは放射線や抗がん剤の効果がほとんど無く、手術以外の治療法はインターフェロン、IL-2療法などで転移、再発に対応されていましたが、3年前に免疫チェックポイント阻害剤であるオプジーボが腎細胞がんへ適応となり、現在では手術と免疫チェックポイント阻害剤が治療の中心となっています。