前立腺がん

前立腺がんとは?

前立腺がんは男性特有のがんでその発症率は高く、80歳以上の男性のうち約20%が発症していると言われています。一般的には進行が遅いがんと言われていますが、中には進行が早いものもあります。

いずれも初期症状がほとんどなく、進行すると前立腺が肥大するため、それに伴い排尿困難や残尿感、頻尿、下腹部の不快感などが現れます。また、前立腺がんは骨に転移しやすく、それに伴って腰臀部の痛みが伴うことがあります。

手術、放射線治療が優先されますが、高齢者には手術を行わず、ホルモン療法のみで治療する場合が多いようです。
術後の5年生存率は90%を超え、一方、遠隔転移がある場合(ステージD2)の5年生存率は約40%です。

種類

前立腺の腺組織に発生するがんで、50歳以上の男性に多く見られます。 日本のがん死亡者の約3.5%を占めていると言われています。

症状

前立腺がんには特徴的な症状がほとんどありません。腰骨や肺の検査をしたときに転移によって発見されるケースもあります。進行すると前立腺が腫大し、それに伴って排尿困難や頻尿、残尿感、下腹部不快感などがみられますが、前立腺肥大症と区別し難い場合が多いです。

原因

はっきりしたことは明らかにされていませんが、遺伝や動物性脂肪の摂取、加齢によるものと考えられています。

生存率

術後の5年生存率はがんが前立腺に限局している場合が約85%、遠隔転移している場合になると約40%と言われています。

参考)
地域がん登録全国推計によるがん罹患データ(1975年~2006年)

再発転移

前立腺がんが転移しやすい部位は、骨盤部、背椎の骨や前立腺周囲の付属リンパ節などが挙げられます。

治療

前立腺の治療は外科手術、放射線治療、ホルモン療法、抗がん剤治療などがありますが、特にホルモン療法が他に比べて極めて有効であることが特徴です。
治療方法の決め方ですが、まずは年齢的に手術後10年以上の余命が期待できる患者さまの場合は前立腺全摘除手術を行い、前立腺と精のうを摘出すると同時に付属リンパ節も切除します。一方、昨今は放射線治療が積極的に選択されつつあり、その中でも粒子線治療の有用性が期待されています。
また元来、ホルモン療法に鋭敏に反応するがんであり、体力の衰えた高齢者については自ずとホルモン療法が中心となります。
 
当クリニックを受診される前立腺がん患者さまは、転移、もしくは周辺他臓器へ既に浸潤している進行がんである場合が多く、且つホルモン療法への感受性が低下しつつある患者さまが殆どです。そこで、当クリニックでは前立腺がんに高頻度で発現することが報告されているがん抗原 “NY-ESO-1”、そして“WT-1”のペプチベータを用いる樹状細胞ワクチン療法を中心とし、併せて活性化Tリンパ球療法も積極的に行っています。
前立腺がん患者さまは抗がん剤よりもホルモン療法を施行されている場合が多く、抗がん剤で骨髄などにダメージを受けていないという意味でも前立腺がんは免疫療法をよりやり易い“がん”と言えます。